昔からあるもの、新しいもの。カタチや想いを変えて人から人へ、伝えていきたいとちぎの魅力。伝統を受け継ぎながら、新しいコト・モノにチャレンジしている方々をご紹介します。
立堀タタミ内装/小山
一期一会を大切に。農家さんの想いも伝えられる職人になる
創業112年の畳屋さん。隣では奥様がパン屋さんを営み、自由に行き来ができる空間です。扉をあけるとパンとい草の良い香りにほっこりと癒されます。一生に一度かもしれないからとお客様を大切に想い家業に取り組む5代目には、曾祖父の代から続く掛け替えのない「信頼」が受け継がれています。
お店・スポット情報
5代目
立堀裕保さん(39歳)

両親から継いでほしいと言われたことはなかったが、商売をしている背中を見ていたのでいずれはという想いはあった。決心がつかなかったが、畳製作の基本である手縫いの技術を学ぶため職業訓練校へ3年間通い卒業。1級畳技能士を取得する。2010年栃木へと戻り家業を継ぐ。結婚を機に店舗を改装し、奥様が営むパン屋さんと行き来できる空間に。地域イベントへの参加や小学生の見学授業などにも協力し、畳とお客様が気軽に触れ合える機会を積極的に作っている。
○代目の想い

■受け継いだもの
「畳屋さんはお客様の家の中に入るので、信用が何よりも大事!長く続けられているのも、それぞれの代がお客様の信用・信頼を受け継いできたからできていることだと思っています。ちゃんとしたものを納めるのはもちろん、所作ひとつひとつを大切にしています。私の父、4代目のお客様への気配り、気づき、フットワークの軽さを尊敬していますね。」

■新しい取り組み
「パン屋を営む妻は職人気質!学ぶことが多くて影響を受けています。お店のパンはどれも素材選びからこだわっていて、畳の素材を改めて見直すきっかけになりました。国産い草はもともと取り扱っていたのですが、さらに農家さんを実際に訪ね自分の目で見て確かめた良質なものを使用しています。食べられるい草を使ったマフィンは夫婦合作です!」
4代目から

「私自身畑違いの仕事をしていたので、待つだけでなく営業していくスタイルを取り入れてきました。5代目も、同じことをするのではなく自分と違った視点から時代に合った取り組みをしているので応援したい。畳という日本の文化を、繋いでいってほしいです。」
\もっと聞いてみました!/
■お隣のパン屋さんは奥様が営んでいたんですね!
「そうなんです。結婚する前は別の場所でパン屋さんを営んでいた妻が、隣で「iipan」というお店を営業しています。食用の熊本産無農薬い草を使ったマフィンは、こちらで販売していますよ。」
■食べられるい草があるんですか?
「江戸時代から薬草だったようですね。湿度調整や空気浄化、消臭効果などい草の性能ってスゴイんです!畳の部屋で勉強すると良いという本もありました。本当かはわからないですけどね。(笑)」
■畳の替え時っていつですか?
「10年とは言われています。良いものだと長く使えたり、早い内ならリバーシブルに張り替えて使えたりもするので状況にもよりますね。お子様がキズをつけてしまった!とかペットが汚した…など、1枚からでも交換できますよ。」
■賃貸で畳の部屋もないので、畳屋さんに行く機会がありません。
「そうですよね。創業112年ですが、地元でもお店の場所を知らない方もいます。洋室に合う畳やペットと住んでいる方向けの畳などもあるんですよ!ミニ畳や置き畳、円座やバッグなどの小物なども置いているので気軽に覗いてみてください。」
■素敵な印半纏(シルシバンテン)ですね!
「職人が着る印半纏なんですが、昔のものがなくなってしまったので新たに作りました。屋号の部分は曾祖父の名前「元吉(モトキチ)」と立堀をデザインした柄を入れています。」
お店・スポット情報
取材:2018年11月
※掲載内容は取材時の情報です。
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