足利市文化財特別公開で訪れました。覆い屋の天井板絵(足利市文化財)は77枚の合間に花鳥が美しいタッチで見事に描かれております。江戸時代の作品ですが鮮明で保存状態が良いです。また覆い屋の壁にも花々などが描かれ天井板絵と同じ絵師によるものとのことでした。コチラはダイナミックに描かれておりました。1745年再々建の本殿は長い間風雨にさらされていた時期があったので傷んではおりますが味わい深い彫刻を観賞できます。扉には唐獅子や花々などが描かれ胴羽目には二十四考の郯子(両親が目を患い鹿の乳が目の薬になるので鹿の皮を被り鹿の群れに紛れたところ猟師が射ようとしたので訳を説明し射られずにすみ親孝行できたというお話)と蔡順(飢饉がおとずれ食べ物が無い時に桑の実を採り熟している物と熟していない物とに分けている時に盗賊が現れ何故分けるのかと尋ねました。熟している物を母親に熟していない物を自分にと話すと盗賊は感動し米と牛の足を与え去って行きました。その米と牛の足も母親に与えたというお話)と二十四考とは関係のない太公望(渭水でで釣りをしていて 文王 に見出されてその師となり文王、 武王 をたすけて殷を滅ぼした春秋斉の 始祖 )がフィーチャーされ名場面を再現しておりました。本殿と覆い屋の天井絵とセットになっている所は思い当たらず珍しい場所であります。二度目の見学となりましたが改めて感心しました。