壬生町は栃木県の中央部にある人口4万人ほどの町です。江戸時代は壬生藩の城下町、日光西街道の宿場町として栄えた歴史の町でもあります。栃木特産のカンピョウは、壬生藩主鳥居忠英が奨励したのが始まりといわれます。また、思川と姿川にはさまれた平坦で肥沃な土地にイチゴ、トマト、ニラなど首都圏向けの農作物が作られています。
壬生町には東武宇都宮線の駅が4駅あります。“壬生駅”、“国谷駅”、“おもちゃのまち駅”、“安塚駅”です。なかでも、ユニークなのは“おもちゃのまち駅”です。駅名はおもちゃ工業団地の進出にあやかって、名付けられたとのこと。昭和40年代、駅の東側はおもちゃ工場が建ち並び、西側には獨協医科大学と付属病院が開設され、それにともなって沿線には住宅地が造成されました。
現在おもちゃのまち駅周辺は、「おもちゃ」をキーワードにおもちゃ博物館やバンダイミュージアムが設立され、とちぎわんぱく公園や壬生総合公園なども整備されていることから、ファミリーで遊べる恰好の行楽地となっています。
2007年4月に開館したおもちゃのまちバンダイミュージアムは、エジソンの発明品や世界・日本の玩具など「バンダイコレクション」と呼ばれる貴重なおもちゃの数々を一般に公開する施設です。
ミュージアムを訪れてまず目に入るのは、入口脇にある1919年イギリス製7.5tの蒸気自動車です。現在は静態保存となりましたが、遊園地の発電機の役目も担っていたという電飾のついた愛らしい自動車です。またバンダイといえば、なんといっても「機動戦士ガンダム」。その期待どおり、1979年に登場した「RX-78ガンダム」の胸像が来館者を迎えてくれます。高さ約5.6m(原寸大)のガンダムの前は迫力満点の記念撮影スポットとなっています。
さらに見逃せないのはイギリスで製作された大からくり炭鉱模型「モデル・コールマイン」。元炭鉱夫フェルプス氏とその妻が1904年から18年の歳月をかけて作りました。炭鉱の1日が精巧な人形でリアルに表現されています。エジソンの発明品はバンダイミュージアムが世界に誇るコレクション。エジソンの部屋では身近な発明と工夫する楽しみに触れることができます。
「おもちゃは最新技術の実験場」ともいわれ、おもちゃの世界も日進月歩。バンダイミュージアムはピクニック気分で楽しめるテーマパーク型のおもちゃミュージアムといえます。
おもちゃのまち駅東方、静かな住宅街の一郭に、アンティークな佇まいでひときわ存在感を放つ洋食屋さんがあります。それが開店以来34年という「茶房ともしび」です。
「茶房ともしび」の人気メニューの一つに、ママさんが50年前に料理学校で習ったというカレーがあります。基本は学校で習ったレシピを踏襲し、すりおろしのリンゴや隠し味の珈琲などを加えたオリジナルカレー。開店以来、この味は変わらないといいます。「一言でいえばなつかしい味なんですね。獨協医大の学生さんが風邪をひいて食欲がないときに治ったら真っ先に食べにきてくれました」とママさんがにこやかに話してくれました。確かに、喉元を過ぎる時の辛さもいい具合の刺激になって、一口食べたらまた次に食べたくなるカレーで、イチゴのフレッシュジュースも絶品でした。現在は娘さんと本格的な腕を持つシェフが、“ハンバーグ”や“とろりオムライス”など新メニューを考案し、「ともしび」の新たな時代を築き始めています。
ともしびセットはライスカレー、デラックスサラダ、フレッシュジュースのドリンク付き(1,050円)。それに目玉焼・オムレツ・ハンバーグ・ウィンナーのいずれか1つをトッピングできます(+210円)。
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壬生総合公園内にある「壬生町おもちゃ博物館」は、おもちゃ団地のある壬生町ならではの博物館です。三角の旗がなびくお城のような博物館ではさまざまなおもちゃを展示・紹介しているばかりでなく、実際に手にふれて遊ぶことができるおもちゃもたくさんあります。1階は擬似体験装置ミーブ「M:V」、オリジナルリカちゃんが作れる工作室など。2階はおもちゃとあそびのミュージアム。おもちゃのまちで企画・設計・製造されたおもちゃたちを紹介したユニークな部屋「Made in おもちゃのまち」もあります。3階のパノラマてんぼう室では日光連山を遠望。部屋中央にあるボールのプールは子どもたちに大人気です。
別館2階はマニアには垂涎の鉄道模型の部屋。Nゲージ、HOゲージの大ジオラマがあり、貸しコース(有料)や自分で運転できる体験型鉄道模型(有料)もあります。2009年3月14日(土)〜4月5日(日)はNゲージ巨大ジオラマを特設した鉄道模型展が開催されます。毎年大好評とのこと。鉄道模型には少年の頃の無心な気持ちを思い出させる魔力が潜んでいるようです。また、3月1日(日)には「ひなまつり特別イベント」も。この日は「熱気球の体験コーナー」などが企画され、親子で楽しめます。
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第二次大戦中、中島飛行機(現在の富士重工)の付設飛行場だったところに、昭和39年から地元の誘致により東京下町のおもちゃメーカーが集団で工場を建設し、輸出玩具団地が形成されました。そこで、東武宇都宮線の“国谷駅”と“安塚駅”の間に新駅が作られることになり、これらの団地と工場に相応しい夢のある駅になってほしいという地元住民の思いから新駅は「おもちゃのまち駅」と名付けられました。昭和40年のことです。
おもちゃのまち駅東口には、黒塗りの5号蒸気機関車が静態保存されています。この機関車は1921年(大正10)宇都宮石材軌道(株)が日本車輌製造から購入し、その後東武鉄道を経て鹿島参宮鉄道へ。そして1970年(昭和45)まで現役で走り続けました。
昭和52年、「おもちゃのまち駅」の名にちなんで住居表示が実施され、「おもちゃのまち」は正式な地名となりました。地名によらずにつけられた新駅の名前が、時を経て、その知名度により新たに地名となった稀有な例といえます。ちなみに「おもちゃのまち」の郵便番号は321-0202です。

































