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子供の病気

脳性麻痺についてのご相談です。
相談者/なっちん 担当相談員/上山先生(小児科医)

 はじめまして、こんにちは。現在8ヶ月になる双子の息子の一人の事でご相談があります。3ヶ月検診後主人の仕事の都合で海外へ行きまして先月帰国し7ヶ月検診をした時に脳性麻痺の疑いがあると言う事を言われました。1970gで産まれ3週間NICUにいました。家につれて帰ってから何週間か経った時横抱きにすると首を後ろにして物を後ろから見るようになりました。はじめは癖かな?ぐらいであまり気にもきませんでした。そして海外へ行き約4ヶ月ぐらいで首がすわり寝返りもしたころ首を後ろにして体を反らせて移動するようになりました。その時は脳性麻痺なんて考えもしてなかったので変わってるけど一つの移動手段なのかな・・・と思ってました。そのうち反ったままの状態で体を浮かしジャンプしながら移動するようになりました。周囲からも「すごいね〜」と言われ私もすごい特技だなと思ってました。そして帰国後7ヶ月検診した時に先生にこの特技の事をお話したら真剣な顔でこれは脳性麻痺の疑いがあると言われとても驚きました。脳のレントゲン(CT)をとりましたが特に異常はありませんでした。結局専門の大学病院を紹介され行ったのですが大学病院の先生にも1歳まではなんとも言えないとのことでした。現在8ヶ月で体重は約9kgでミルクも良く飲み離乳も少しですが食べてます。音にも反応しますし、あやすと笑います。反ってジャンプするのは布団の上だけでずっとやりっぱなしではなくうつぶせにもなりますし横になったりもします。でもやはり移動する時は反ってジャンプします。ハイハイもしようとするのですがどうしても動きが遅くゴロンと上向きになってまた反りながらジャンプします。でもジャンプする時はとても楽しそうにやってるので癖?と思っているのですがそんな事はないのでしょうか?床の上では痛いのか反って移動をしないでハイハイスタイルにはなりますがあまり動きません。お座りは一応できるのですがまたたっちはしません。またたっちのようなスタイルをとると少しは立つのですがひざがすぐふにゃっとなってしまいます。でも少しですが足をぴょんぴょんさせたしもします。また5日前ほどから歩行器に乗せているのですが横歩き?(カニみたいなかたちです)はできるのですが前に来る時はジャンプしながら移動します。このような状態なのですがやはり脳性麻痺なのでしょうか?1歳まで待てばわかる事なのでしょうがもしそうなら早めにリハビリを受けた方がいいのではないのかとも思いますがいかがでしょうか?長くなりましてすみません。お忙しいところ申し訳ありませんがどうぞよろしくお願い致します。お聞きしたいのですが脳性麻痺なら反る状態は1日じゅうずっとしているのでしょうか?

 担当:上山先生(小児科医)
 まず、発達のバリエーションについて説明させていただき、その次に脳障害児について説明させていただきます。
 一見正常の発達とは違う、変わった発達ですが、正常範囲内の発達であると考えられる場合を、発達の(正常の)バリエーション内にあるといいます。その原因が疾病によらないで、そのことにより日常生活に支障をきたさない場合は正常範囲と考えます。発達のバリエーションとして、具体的には以下の3項目があります。(1)ある発達項目が常識的な個人差の範囲を超えている場合です。これにはある発達が遅い、早いという場合と、ある発達の質の違いの場合があります。前者では具体的には、意味のある単語を10ヶ月前から言う、意味のある単語を3歳すぎになって言う、8〜9月すぎから歩き始める、2歳すぎに歩き始める、1歳ごろにおむつがとれる、3歳ごろにおむつがとれる、などです。後者では具体的には、歩行前の移動方法として通常四つ這い、膝這い、高這いですが、時には、寝返りながら移動したり、肘這い(両下肢をそのままにして両肘をついて移動する)、背這い(仰臥位で背中を反って、ブリッジのような姿勢をし、足を蹴って移動する)、坐位でいざる(座ったまま腰をずらして移動する)などがみられます。(2)発達が正常小児の発達順序とは異なる場合です。具体的には、お座りした後にはいはいしないですぐつかまり立ちする、寝返りをせずにお座りをする、などです。(3)ある発達段階の期間が常識的な期間とは異なる場合です。これには、そのその期間が短い場合と長い場合があります。具体的には、お座り後すぐつかまり立ちをして歩行してしまう、独り立ち後歩くのを怖がり、始歩まで4〜5ヶ月かかる、などです。
 発達のバリエーションと考えるには、最終的には経過観察後に診断されることになりますが、以下の条件がある場合は、その可能性があると考えます。つまり、(1)それ以外の発達が正常であること(2)脳障害の原因となるような既往歴がないこと(3)神経学的診察、検査でも異常がみられないこと(4)検査(CT、MR、EEG、EMGなど)で器質的異常を疑われる所見が存在しないこと(5)頭囲が正常であること(乳児期では平均より-2.5cm以上、幼児期では平均より-3cm以上を小頭傾向とします。平均より-5cm以上はまず小頭症と判定してよいでしょう)(6)そのような家族歴があること、などです。
 受胎から生後4週までの間に生じた非進行性病変に基づく、発達途上の脳の障害で、一過性ではなく永続的な(しかし変化しうる)障害を呈する一群を脳障害児といいます。この中で、運動障害を主とするのが脳性麻痺、知能障害を主とするのが精神遅滞ですが、単独にみられることは稀で、両方の面を兼ね備えた重複障害児が多いのです。この場合は、障害の強い方を主病名とします。両者が同程度なら、療育上、有利な診断名から、知能遅延を伴う脳性麻痺としておきます。この中で、運動障害、知能障害ともに重度の場合はいわゆる重症心身障害児と呼びますが、これは臨床的診断というよりも行政的な診断名です。
 脳障害児には、新生児期早期に疑いを持たれやすい場合と、新生児期にはほとんど異常に気づかれず乳児健診をしているうちに、筋トーヌスの低下や反応の鈍さなどから疑いを持たれる場合があります。前者は将来脳性麻痺や学習障害児になるリスクが高く、後者は将来知能障害となるリスクが高くなります。そのため便宜的に前者を脳性麻痺的脳障害児、後者を知能障害的脳障害児と呼ぶ場合があります。ただし、前者の群から精神遅滞や正常になる者がいたり、後者の群から失調型脳性麻痺や正常になる者がいるため、脳性麻痺と最初から決めつけず、全ての障害児を脳障害の概念の中でチェックしていくことが大切です。脳性麻痺の診断の時期は、脳性麻痺の所見が持続してみられ、運動障害が残る可能性が大になったと考えられる時です。
 脳性麻痺の症状は遅くとも2歳までには出現します。頻度は出生1000人に対して1.5〜3人であり、低出生体重児の生存率の向上に伴い、脳性麻痺症例の増加と重症化の進行で、最近でも脳性麻痺の発生率は減少していません。タイプ別分類では、痙直型が70〜80%、不随意型(アセトーゼ、ジストニー、バリスムス、振戦型を含む)が10%、剛直型・失調型が10%を占めます。原因は、遺伝的要因および胎生初期発生の脳発達障害が35%で神経細胞移動障害の頻度が高く、脳室周囲白質軟化症が18%、脳梗塞が14%、脳出血が13%、分娩時仮死が12%、胎児・新生児期の中枢神経ウィルス感染症が6%を占めます。以前は、分娩時仮死が最も多いといわれてきましたが、成熟児の脳性麻痺の原因の多くは胎児期に起こっており、上記のように分娩時に起こる低酸素性虚血性脳症はわずか10%を占めるのみといわれています。
 現在と今後の脳障害の程度を判断するためには、単に神経学的診察(姿勢の異常、筋トーヌスの異常、反射の異常、眼球運動の異常、大奇形や3つ以上の変質徴候など)だけでは不可能です。脳障害の危険因子として(1)妊娠中の感染症、不正出血、切迫流産、重症妊娠中毒症、分娩障害(仮死、遷延分娩など)(2)低出生体重児、(3)新生児期の異常な症状、などがあり、これらを組み合わせて考え各因子内の数が多ければ多いほど脳障害の可能性と後遺症を残す可能性が高くなります。
(1)(2)(3)の危険因子が2つ以上あり、以下に記す母親の訴えがある場合は、まず脳性麻痺を疑います。つまり、実際に診察をする前に訴えを聞き、既往歴をたずねただけで、疑いをすでに持てるという意味であり、実際脳性麻痺の80%以上は、乳児期に診断または疑いが持たれています。(1)(2)(3)の危険因子が全くない脳性麻痺もありますが、脳性麻痺全体の10〜20%であり、出生前因子の強いものが多く、重症心身障害児的要素のものが多いようです。
 母親の訴えとして、脳性麻痺的脳障害児では、乳児期早期では、刺激性が強い、泣いてばかりいる、ミルクがうまく飲めない、よく多量に嘔吐する、非常に驚きやすい、身体が硬くなる(抱っこ、オムツ替え)、反りやすい、抱き上げようとするとすぐ立ってしまう、たっちを喜ぶ、などであり、4ヶ月ごろでは、手の使い方がおかしい、表情に乏しい、などです。知能障害的脳障害児では、物を見ない・追わない、あやしても笑わない、ガラガラを持たせてもすぐ放してしまう、おとなしい、などです。
 脳障害があるにもかかわらず一見正常に見える新生児の発見方法として、以下の異常な反応がいくつか重複してみられれば、疑いを持つことになります。音、光、あやしなどに対する反応が鈍い、強い音、光、痛覚刺激を反復して与えると、だんだんと反応しなくなるという新生児の自己制御作用がみられない、顔に布をかけ布の上から鼻や口を押さえても、もがいたり、手でとろうとしない、四肢の動きに滑らかさがみられない、などです。
 アプガースコアと脳障害は、1分後よりも5分、10分後のスコアの方が、より相関するといわれています。分娩が正常にもかかわらず、1分後のスコアが悪い場合は、分娩以前に胎児にすでに障害が存在していたことを意味しますが、必ずしも脳障害の程度とは相関しません。 
 神経学的診察においては、自発運動の減弱、引き起こし反射で座骨が支点とならずに頭が極端に反りかえり、身体が棒のようにそのまま立ってしまう、抱き上げると手を硬く握り、上肢を伸展回内し、下肢を伸展交差・尖足位をとり、そのままピョンピョンさせると増強する、背臥位水平抱きで反り返ってしまう、お座りは反ってできないが、ベッドの端に腰かけさせ下肢の緊張を取ると座れる、などがみられます。
 安静時の姿勢の異常では、非対称性緊張性頚反射の姿勢(仰臥位の乳児の頚を一方に向けると、顔の向いた方の手足を伸展し、後頭側の手足を屈曲する反射です。3ヶ月以後になってもみられたり、常に一定の典型的緊張性頚反射の姿勢がみられたり、2ヶ月以後になってもその時に手を硬く握っているのは異常です)、後弓反張の姿勢(正常乳児が腹臥位で顔を挙上する場合は、上肢を屈曲し、前腕で体重を支えますが、後弓反張がひどいと、両手で体重を支えないで、身体全体が弓状となります)、坐位の異常姿勢(下肢を曲げて伸筋のトーヌスの軽減をはかり、両手をついて背を丸くして座れるようになります。またお座りさせようとすると、身体が反ってしまって座れず、ベッドの端に腰かけさせて下肢を自由にしてあげると、腰かけられるようになります)などがあります。
 動作時の姿勢の異常 (軽度の脳性麻痺では、静止時の姿勢は一見正常でも、何かしようとすると異常運動があらわれることがあります)では、不随意運動(何かしようとすると、身体が反ったり、口が開いたりすることがあり、不随意型脳性麻痺に主にみられるものです)、つかみ方の異常(異常運動を発見するのに良い方法は、物をつかませることです。つかもうとすると、上肢が回内伸展したり、アセトーゼ、ジストニーなどの普段みなれない不随意運動が出現します)、ジストニーの姿勢(乳児期早期または軽度の異常の場合で、ジストニアの姿勢が2ヶ月以上継続する場合は、将来異常となる可能性が大です。急に乳児を抱き上げると、全体の筋トーヌスが変わり、上肢の伸展・回内、下肢の伸展交差、手を硬く握る動作が容易に出現することがあります。痙直型は抱き上げて足を何回も床につかせると、徐々に筋トーヌスが亢進し、尖足位となります)などがあります。
 軽度の脳性麻痺では、静止時の姿勢は一見正常でも、何かに対して自ら反応しようとしたり(随意運動)、他動的に刺激を与えられたり、ある特別な姿勢をとらされたり、緊張した場合に、異常が出現することが多いようです。つまり、(1)全体の筋のトーヌスの亢進により体が硬く感じられたり、(2)背筋のトーヌスの亢進により体が反りかえったり、(3)下肢の伸長反射の亢進により下肢が伸展・交差、尖足位になる、(4)伸筋・屈筋の協調の拙劣さにより体の一部が固く閉じられたり、変な格好をする、などです。これらの反応は、短期間の同じ状況下では、必ず常に同じ様に再現されます。しかし発達の段階によりその反応は異なり、変化していきます。ただし、これらの反応が脳性麻痺であれば、全て出現するということではありません。他動的な刺激方法は、急に抱き上げる、あやす、話しかける、背臥位から両手を持って引き起こす、伸展した足を持って急に股を開く、などさまざまです。より具体的には、以下のような状態がみられます。(1)では、おむつ交換、入浴、抱く、着せ替えなどに際して、いつも泣いて嫌がったり児の体が固く感じられる、(2)では、お座りは上体が反って座れないが、ベッドの端に腰かけさせてあげると座れるようになる、(3)では、上体を支えるといつも下肢を突っ張って立ってしまう、下肢を交叉したり、バレエの足のような尖足になる、足関節の背屈(足背を脛の方に曲げる)がしにくい、(4)では、清拭のためなどに手を開かせようとしてもいつも困難でいつも手を固くにぎっている、手を伸ばして物をつかもうとすると手が反ってしまう、話しかけると口を開ける、食物を口に持っていこうとして顔を向けるとたり上肢が伸展・回内して上手に食べられない、冷たいものを食べた時に口がすぐに開かない、くしゃみをした時に眼瞼がすぐに開かない、などです。
脳障害の危険因子である低出生体重児について
 在胎週数とは関係なく、出生体重が2500g未満の新生児を低出生体重児、その中で特に1500g未満を極低出生体重児、1000g未満を超低出生体重児といいます。低出生体重児は在胎週数により、早産正出生体重児、早産不当軽量児、満期産不当軽量児の3群に分けられます。早産か満期産か、また在胎週数にふさわしい体重なのかどうかにより、ふさわしければ正出生体重児(AFDbaby)、ふさわしくなければ不当軽量児(SFD baby)として、それらの組み合わせにより、上記3群となります。早産正出生体重児は、胎内の発育が正常でしたが、何らかの理由で早期に出産してしまったものであり、24週以後で、十分な新生児医療が行われれば、正常に発達することが多いです。早産不当軽量児、満期産不当軽量児は、いずれも子宮内発育遅滞(IUGR)があり、特に早産不当軽量児では、さらに早期に出産したもので、いろいろな障害がみられる頻度が高くなります。また不当軽量児の場合、出生時の身長が体重と同等以上にあるか、同等に小さいかにより、前者では胎児栄養障害型であり、母親側で胎児期後半に原因がある場合が多いようです。後者では胎児形成不全型であり、胎児側で胎児期前半に原因がある場合が多く、奇形症候群、染色体異常がみられることが多いようです。低出生体重児のその後の発育は、3群に分かれます。初産に多くみられ、出生体重は小さくても1年程で正常に追いついてしまう群で、発達も正常である群、発育が追いつきそうでなかなか追いつかず、軽度の知能障害、変質徴候がみられる群、出生後も身体発育が不良で、奇形や脳性麻痺など障害を伴うことが多い群の3群です。
脳障害の危険因子である新生児期の異常な症状について
 脳障害児の乳児期早期の異常な症状として、哺乳障害(特に経管栄養)、体重増加不良、けいれん発作(明らかな発作以外に、自転車のペダルをこぐような下肢の動き、オールをこぐような上肢の動き、無呼吸など)は特に重要です。その他情報を得ることが難しいことがありますが、低体温、無呼吸・チアノーゼ発作、泣き声の異常(かん高い、低い、あまり泣かない、うめくような泣き方)、低体温、頻回・持続性の嘔吐、重症黄疸、無欲状態などが重要です。
脳障害の危険因子である大奇形や3つ以上の変質徴候などの奇形について
 変質徴候とは、1つだけではあまり意味がありませんが、いくつか合併して存在した場合には、出生前要因の存在を疑わせる手がかりとなるものです。頭部・顔面では頭蓋変形、大頭、小頭、突出した額、後頭部扁平、尖頭、小下顎、顔面非対称など、眼では斜視、両眼開離、内眼角ぜい皮、虹彩異常・欠損、青色鞏膜、小眼裂、小眼球、角膜混濁、白内障、眼球突出、下眼瞼欠損、長い眉毛と睫毛、網膜色素変性など、鼻では鞍鼻、小鼻翼、鼻根部隆起、くちばし状の鼻など、耳では耳介低位・変形、大耳症、小耳症、副耳、皮膚洞など、口・口腔では巨舌、小舌、高口蓋、二分口蓋垂、口蓋裂、小さい口、大きい口、口角の下がった口、魚様の口、歯芽の異常、歯列不正など、頚では短頚、翼状頚、後頭部の低い生え際など、胸・腹部では胸郭変形、漏斗胸、鳩胸、乳頭離開、臍ヘルニア、鼠径ヘルニア、腹直筋離開、副乳など、脊柱では二分脊椎、前弯、側弯など、外陰部では尿道下裂、停留睾丸、小陰茎、二分陰嚢など、四肢では短い肢、小さい手・足など、手・足では蛛状手、短指、過剰指・趾、合指、第5指単一屈曲線、第5指短小、爪の低形成、指趾骨欠損など、皮膚ではカフェオレ斑、白斑、局所性多毛、血管腫、色素性母斑など、その他ではO脚、X脚、先天性股脱などがあります。
 さて、お子さんを横抱きにした場合、首を後ろに反らすということですが、2〜5ヶ月頃までは、首、上体は前に曲げる機能よりも後ろに伸ばす機能の方が先に発達するため、後ろに反り返りやすい結果となります。この傾向が強いと背這いとなります。お子さんの場合も典型的な背這いで、発達のバリエーションと考えられ、おそらく正常範囲でしょう。この場合、反り返りに左右のねじれを伴わない、仰臥位で頭を正中位に保つことができる、手を前に出したり、両手を前で合わせることが可能である、首の左右への立ち直りが十分である、手の動きの発達は標準であり、下肢の動きがよく、表情の発達がよい、などであれば良性の反り返りであることがほとんどです。このような場合、抱っこがとてもしづらい、うつぶせでは腕が前に出せず不安定な姿勢になる、引き起こし反応でも反り返りが強く、時にたってしまうことで異常と判断されてしまうことが多いようです。
 次に、お子さんの場合について、脳障害児の危険因子があるかどうか当てはめてみて下さい。確かに、出生体重が2500g以下の低出生体重児ですが、ご相談の文面から他の発達(定頚、おすわり、音への反応、あやすと笑う、下肢をつかせるとピョンピョンするなど)は正常のように考えられ、他の危険因子がほとんど当てはまらないようでしたら、背這いだけではとても脳障害があるとは考えられません。ですから、文面からは、異常ととれるものは見当たらないように思います。また脳性麻痺の診断(疑い)は、その多くが既述したように乳児期早期になされていることが多く、1歳になったらわかるというものでもありませんが、診察された先生は歩行が可能となれば、ということでおっしゃったのでしょうか?
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